声が出ない 〜知らなかった声帯のこと〜(2)

楽しい話ではなくてごめんなさいね〜
前回の


声が出ない 〜知らなかった声帯のこと〜

の続きです



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声が出なくなって2週間


お薬を処方してもらったものを
きっちり毎日飲み続け
そして、点滴でステロイドを体内に入れる日々


そんな中
体調に異変が出始めました



声が出なくなっただけで、体の調子はまるで普通だったのに


まず、ご飯が美味しくなくなってきて
「食べたい」という欲求があまりしなくなりました
でも、食べなければ体力が落ちる!と思い、とにかく食事だけは
頑張って食べるという感じ。


足がとても疲れたので揉んでいたら
あれ、なんか腫れているな
くるぶしの上あたりをぐーっと揉んでいたら
まるで粘土を押したように
指の跡がついて、戻らない
そう、かなりむくんでいたのだ


どうしてだろう
他の病気もあるのだろうか

それか、薬のせいだろうか



調べてみたら、大量に摂取したステロイドの副作用が
かなり症状と似ていることがわかった


ステロイドの副作用として消化器粘膜が弱くなったり、免疫力が低下したり、体内に塩分がたまりやすくなることがあります。
でもこれは、一般的なことで、誰もがなるわけではないですし、摂取の期間や量によっても全く違います)


耳鼻科の医師に相談もしたが
まずは、ステロイドで喉の浮腫をなくすのを優先させるために
これは仕方がないことだ
という


そうか。。。仕方ないのか


ステロイドを飲むと
炎症を抑えたり、免疫力を抑制したりする効果がある
なので、私のような急性声帯浮腫では、よく処方される


だが
結論から言うと
私の体にはこれが強すぎて


治るどころか
体から力を奪ってしまった


しかも
ステロイドを大量に摂取していたのに
私が、急に内服をやめてしまったので
それがまた良くなかった。


ステロイドホルモンは、人間の体の中で生理的に分泌されているが
それ以上のものを内服した場合、副腎皮質からのステロイドホルモンは
あぁ、こんなに出てるから自分は働かなくていいのね〜ってな感じで、分泌されなくなる。
ということは、急に薬をやめると
体の中のステロイドホルモンが不足し、
倦怠感や、血圧低下、頭痛などの症状が出てきてしまうらしい
なので、やめるにしても、今までの量や期間を考えて、ちょっとづつ、量を減らすことが重要らしい。


その頃の私は、階段を上るだけで
耳鳴りがして、動悸が激しく
動けなくなった


なので、自己判断での薬を中断するのは
危険であるということを今となっては思うのです。



そして
強い薬が嫌で、別の耳鼻科で診てもらうことにした



その医師は
「少し、あなたの体にはきつかったんでしょうね」
ということで、もう少し、優しい治療方法に変えてもらった

毎日、病院で吸入は続けていた
ある日の事

今日はもう一度
喉の中を見ましょうと、鼻からカメラを入れた


すると医師は

「見た感じだと、浮腫はもうあまりないんですけどね。なんでこんなに出ないか・・・ 」



先生も頭をひねったが
私はひねりすぎて中尾彬の首の巻物みたいになってた
そう、 私の声は
音としては全く出ていなかった


毎日、筆談か、ひそひそ話しをしていた


とにかく、


声を出さないのが一番の薬


と、どの医師も私に言った



声帯を動かさないこと。

声を出さなきゃいいんでしょ
簡単に、そう思っていたが


フライドプライドのShiho
「音楽聞いても声帯動くからね」
と教えてくれた




自分で歌ってなくても声帯は、動くのだ

見えないから、わからないだけで。




なぜなのか

それは、声帯は、脳の指令を受け取ってしまうので
声に出して歌わなくても
メロディや、歌詞を追ってしまう

その時に、声帯が
声を出す準備みたいな感じで
動くらしい


もちろん個人差はあるでしょうが。

なので、なるべく私は
自然な場所で過ごしたり
全く知らない曲を聴いたり
歌詞のないものを流していた




がしかし一方で

声を出さないでいると



声帯が炎症を起こしている時には
「声を出さない」は
最大の治療法ではあるが

声を出していない期間が長いほど

声帯が萎縮してしまうというデメリットもあります


声帯の表面の粘膜の下は筋肉。
他の部分の筋肉と同じように、使っていなければ、痩せて、萎縮してしまう。

そうなると、声門にも隙間が出来て、声帯がきちんと閉じない

イコール

息漏れする→かすれ声になる




知れば知るほど
OMG!!!!!

もう、ため息しか出なかった




(続く)